貴船その1_貴船荘で川床料理

夏、京都、貴船の川床。

鴨川が「ゆか」と読むのに対し、本場?貴船は「かわどこ」と読みます。

何でかは知りません。

8月の、週末に、貴船で川床なんて、そもそも芸がない。

芸がない上にシーズン価格の格好の獲物としか思えない。

でもなぁ。よかったです。

記録と情報共有のため、順を追ってご案内。

川床体験のシュミレーションになるといいですが。

 

0.予約について

お盆前に予約を取ろうと何軒か見たところ、8月は全日、9月は週末がほぼ満席。

なんとか空いていた一軒の、一番早い11時の回を予約。

早めの予約が肝心のようです。

コース料理は正直割高の印象。平日の昼なら3000円くらいからありますが、

ハイシーズンの休日だと7000円くらいからが最低価格のようです。うう高い。

7500円のコースを予約しましたが、貴船好きの職場の先輩に言わせると

「せっかく行くなら1万は出さないと。料理よりも雰囲気よあそこは」だそう。

実際、1万円以上のコースでないと鱧料理はついてこなかったので、少々残念。

また、川床の位置も肝心だそうで、川上に近いほど涼しさが全く違うらしい。

川上ほど料金がお高い訳ではないので、これは耳寄りな情報でした。

 

1.店へのアクセス

8月の週末ということもあり、そもそも叡山電鉄の切符売り場が大混雑。

(ICカードが使えないので要注意!駅員さんの手売りが結局早かった)

貴船口までは約30分程度。

料亭を予約すると、貴船口まで専用バスで迎えに来てくれるところが多いです。

最寄駅から店までは2キロほど、駅前のバス停も大混雑だったので歩く人も

見かけましたが…せっかくの納涼が本末転倒になる可能性大です。

(ちなみにJTBで予約すれば、京都駅からの送迎があるプランもあるようです)

道すがら眺めると川床は文字通り川側に、お店は道を挟んで反対側に多く、

バスを降りるとまずはお店で予約を申し出て、待合室で順に案内を待ちます。

この辺他のお店でも変わらないのでは、と思います。

 

2.いよいよ川床へ

今回予約したのは、「貴船荘」という貴船神社にほど近いお店。

呼ばれて向かった川床は…

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ちょっと薄暗いのがよい感じです。

連なった提灯が映えますが、天井のよしず越しに光が漏れているのも綺麗でした。

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で、まぁそんな口を揃えて、と言われるかもしれませんが、涼しいです。

川の冷たい湿気が上がってくる感じで、ござや座布団がちょっとしっとり冷たい。

加えて、川面をなでる風がひんやり。

結果、確実に数度は涼しいです。外も涼しいのではなく、川床だけ涼しい。

浴衣でちょうどいいくらいだったので、半袖やノースリーブだと寒いと思います。

初心者はやはり、このいかにもな雰囲気にまずは興奮するところです。

 

3.さあさあお料理ですよ

残念ながら鱧が出なかったお安い方のコース。

正味7500円か、と言われると辛いですが、席代込みと言われると、納得。

庶民には珍しいものが多くて、お味は美味しかったです。

順に参りましょう。

 

【八寸・先付・吸物】

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八寸は説明がなかったので怪しいですが、鴨、鶏肉牛蒡巻、鮎甘露煮、

かまぼこ的何か、卵焼き的何か、魚卵の塩辛的何か、と思われます。

吸物は「マンゴー酢」で、甘酸っぱい果実酢でした。食前酒みたいで美味。

先付は「豆乳とうもろこし豆腐」でキャビアとわさびが乗ってます。

もっちりしていて、美味しゅうございました。

 

【造里・焼物】

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出ました鮎の塩焼き。なんというか、盛り付けや焼き具合が美しいです。

実家の川に鮎が泳いでいるような田舎者からすると、お鮎様って感じです。

造里はマグロに黒ゴマの湯葉にこんにゃく。

湯葉好きの私は満足ですが、男性には物足りないメインディッシュかも。

 

【冷鉢・揚物】

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素麺は通常より細いめんでした。

こんな上品に素麺食べない…いつも二把分丼に入れて納豆ぶっかけてるのに…

見た目って大事ですねぇ。

で、ここで揚物かい、となるのは会席料理の常ですが、

そろそろ満たされてきたお腹に「しば漬けクリーム春巻き」なるものが。

クリームソースmeetsしば漬け。不思議な味でした。

 

【ご飯・香の物・水物】

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素麺の後のご飯は結構お腹に溜まりました。

湯葉あんかけご飯で、生姜とわさびを乗せて完食。

デザートはあっさりした味のきなこプリンで、こちらはぺろっと。

 

4.全体的に

入れ替え制なので、回転率を考えてか料理は結構どんどん運ばれてきます。

私と友人は気にせずマイペースに平らげましたが。

サービスや配膳に文句を言う人もいると思いますが、

ちょっと忙しない観光シーズンの空気を味わうと思えば、私はいいかなぁ。

飲み物はウェブ予約でサービスだった白ワイン1杯のみ。

お酒に合う料理って訳でもないので、個人的にはお茶で十分でした。

 

総括して、料理だけでなく美味しい季節行事を味わったよい体験でした。

ごちそうさまでした!

 

その後貴船散策もしたんですが、長文すぎるので次回に回します。

 

~SHOP DATA~

貴船荘(きぶねそう)

http://www.kibunesou.com/top.html

アクセス:叡山電鉄貴船口から車で10分程度