僕はセーターが編めない

何が空しいって。

残業から帰宅して鍋を開けたら、

おでんが、腐ってたことですね。

それはもう真っ白に。

 

一昨日仕込んで、昨日も食べて、今日あたり大根がピークのはずだったのに。

この時期に鍋を終日放置するのはまだ早計であったか…。

鍋を責めても始まりません。自業自得と胸に刻み、小さく絶望しました。

大丈夫。こんな時の為にレトルトのパスタソースは存在するのです。

 

で、婚活騒ぎの続きです。

某婚活サービスの某お見合いっぽいアレに、

買い物ついでと言えなくもない日和った格好で参加した私は、

未知との遭遇を、結構、楽しみました。

 

私が参加したのは、回転寿司形式のものではなくて、

個室に並んで座って、1対1で長めに話せるという仕組みのものです。

男性が順に回って来てくれるので、私は座ったまま、

訪れる人とプロフィールを交換しては会話をするのを数回繰り返します。

状況を例えるなら医者と患者、RPGの店主と勇者。

うーん、何を偉そうに。

しかし人って一人一人違うものですね。

相手も同じような事思ってるんだろうなぁと思いつつ、学生時代の友達当たりなよ、と諭したいほどの若者や、その年収はほんとなの、と疑いたくなる謎の職業の人や、同じ年でもそんなに違うか、と思うほど見た目が若かったり老けてたりする人がいました。

30代半ばくらいって見た目年齢の過渡期かも。たぶん女の人もだけど。

 

一通り話し終わると、数分で誰がよかったか判断しないといけません。

ひゃーやっぱこういう感じなんだーと思いつつ、名前は覚えていませんので、

番号を思い出しながら書き込みました。

…思えばこれがいけなかったようです。

 

ナンバーを書き込んだカードを回収されて、少し経った後。

〇番の方とカップリングしました、と人生で言われたことのないセリフを言われ、

思えば遠くに来たものだ、と思いつつも、やっぱりちょっと嬉しいもの。

 

しかしながら。

しばらく待っておりますと…やってきた男性が、指名した人と、違う!

どうもありがとうございますとか言われましたが、全然、指名してません。

指名度で言うと…申し訳ないですが下からが早い感じ。

超失礼ですけど、でも好みとか相性とかあるでしょ。

あ、番号間違えた、と思いました。

 

人の番号と、話した順番を取り違えていたことが発覚し、

指名していない氏(仮名)に平謝りし、受付で間違ったことを伝えるも変更不可。

その人の情報を教えるのもNG。

ちゃんとしてますねー。

個人の連絡先交換は、双方の合意の下、主催は関わらないというスタンスです。

 

あー、せっかく頑張って話したのにお金払ったのに貴重な休日だったのにー

しょんぼりして会場を後にしたら、

少し離れたところで、指名したはずの男性は、別の女性と歩いていましたとさ。

 

わー漫画みたいだねー、満身創痍だね!とは、顛末を話した友達の弁。

ええはい漫画みたいでかつ満身創痍です。

何なんでしょう、この無駄に振られた感じは。

 

さらにしょんぼりしながら帰宅して、テレビを付けたらサザエさんでした。

アナゴさんがマスオさんに言うには、

奥さんに毛糸をプレゼントして、自分の帰りが遅い日にイライラしないように、

セーター編んでてもらうんですって。

そうすれば、編むのが楽しくて遅くなっても怒られないだろ、だって。

ああ、アナゴさん、なんというほのぼのエピソード。

ええ旦那さんやわ…。

 

まぁ、私セーターとか編めないので、

毛糸をもらっても嫌味かこいつ、くらいしか思わない可能性が高いのですが。

せめて、放置したおでんの話ができるような人が欲しいなと、思った週末でした。