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大混雑の若冲展を楽しむ、わたくし的ポイント

お出かけ・旅行-展覧会 お出かけ・旅行
大混雑という噂の「若冲展」@上野・東京都美術館。先日、飛んで火に入る虫の気持ちで行って来ました。関西に巡回するかと思ったらないみたいだし、会期も短いし、だめ押しでNHKスペシャル見ちゃったし。結局、思った通り混んでましたが、しっかり楽しめたので情報共有です。
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いつ行ったらいいのか

私は先週金曜、29日の16時半に訪問。到着した時点でチケット購入に10分ほど並び、入館まで30分待ちました。正直思ったほどではなかったです。もともと金曜は20時までなので遅いタイミングを狙った方が得策かなと思っていましたが、早めに人が引き始めたようでした。行列を整理する人達に聞いても、ずいぶんましになったとのこと。見終わって出てきたのが6時半頃で、その頃には20分待ちに解消されていました。
日程が限られなければ、本当は平日に行きたいところですね。でも、平日に出歩けるリタイア組の皆さんや外国人観光客もいるので、めちゃくちゃ空いているわけではないようです。おそるべし若冲ブーム。
というわけで結論は普通ですが、金曜夜か、平日の昼間ということになります。明日の6日の夜なんて会社員には狙い目かも。
 

どうやって見ればいいのか

館内に入るのが比較的スムーズでも、中の混雑が深刻なのがこの手の展覧会の問題です。素直に音声ガイドを借りることにして、自身のペースで味わうのではなく、ある程度知識を上げ底にしてテンポよく見ることにしました。ガイドは520円なり。行列の最後、会場に入る手前で借りられます(なんとここでも少し並ぶという)。
特にひとりで見にいく場合(私です私)は音声ガイドおすすめです。絵の近くに寄るために並ばないといけないような混雑ぶりの場合、私は面倒くささが勝ってしまうので、空いている作品からさくっと見て、目あての作品は人の後ろから見える範囲で見て終わり、というパターンが多いです。絵を見る姿勢として、あんな風に行列を作って順に見るのがあまり好きではありません。絵画をありがたがりすぎているようで大袈裟だし、その心理的な距離が向き合い方としてダメな気がします。もっと、自分なりの距離と時間で見たい。それがダメならマイペースで見れる範囲でいいや、ということで音声ガイドなんですが、中谷美紀がしっとりと解説してくれます。合間に美術史家の辻さんやジョー・プライスさんのコメントが入っており、会場内をうまく進めないときなどに聞くのによかったです(暇つぶしぽく使ってごめんなさい)。
 

私なりの見方

①近くもいいけど、遠くもね
画面いっぱいの超絶技巧と鮮やかな色彩、題材も明朗、遠目でもパンチが効いてて楽しめます。若冲の魅力のひとつは空間を支配するような広がりではなく、凝縮された画力で絵の中に引きずりこむような力だと思っているのですが、それがずらりと並ぶと、空気が濃く、重くなるような独特の空間になる気がします。特に動植綵絵の展示室ではまず全体を見渡してみるのをおすすめします。決して近寄れなかった負け惜しみではございません。
あと身も蓋もない話で恐縮ですが、混雑していても絵が大きいとまぁまぁ見れてストレスが溜まらないですね。私は靴を履いて170センチくらいの人間ですが、前に二人くらい挟んでも、一番下以外は大体見れました。以前同じくらい混雑していた北斎展を見に行ったときには、絵が小さくて全く見えずものすごーくイライラしたものです。フェルメールも同様。
 
②静の中の動を探す
画風の華やかさ、力強さに反するようですが、先程も言った通り若冲の魅力は作り込まれた世界の持つ強い引力だと思っているので、動というより静の印象があります。そのなかではっとしたのが雪の表現。そこだけ粉雪が舞うような錯覚に陥りました。細かく書き込んだ絵画の上にもったいないくらいたくさん雪を散らしているのですが、その勢いが動きを持っていて、静かな画面との対比がとてもいいんです。音声ガイドのなかで辻さんが取り上げていて、ああ一緒だと思って嬉しくなりました。
 

ご参考:事前にお勉強をするなら

ぱっと見てわーすごーい、と思えるのが若冲のよいところだと思うので、事前に知ってないと楽しめないということはないと思います。ある程度のバックグラウンドは展示会内でも分かりますし。
でももし日本画に興味があるなら、山口晃さんの「ヘンな日本美術史」を読むことをおすすめします。特に若冲に詳しくなるわけではないのですが、日本画の持つ特徴を知り、日本人が失った視点を知ることで、絵の見方が少し分かった気がしました。折を見てまた読み返したいと思います。

 

 

 

ヘンな日本美術史

ヘンな日本美術史

 

 

 

 

この展覧会については日本美術に詳しい友人と話す機会があって、いろいろと面白い視点を教えてもらったのですが、長くなりすぎたのでまた別とします。
 
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