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不条理なもんは全部カフカだ、って言ってました

本とエンタメ

昔はこんな、眠くなって読書をやめるなんてことなかったのになぁと思いつつ、眠気をこらえていつもより夜更かしして、虐殺器官を読み終わりました。

終末感漂う小説の内容だけでなく、若くして亡くなった作者の経歴を辿るあとがきまで読み終えたら一層死の匂いが濃くて、電気を消して寝転がったベッドの上、今眠って朝死んでいたらどうしようと、妙な妄想で寝るのが怖くなりました。
眠ることは死に近いって、誰かも言ってたし。
 
しかし、夜更かししたのに眠れないなんて、と思った次の瞬間に明日のタスクリストが脳裏に浮かび、ああ、あそこに電話してあれを修正してあの資料を直してと、思い始めると急に睡魔が。
体が文学よりも明日の労働を選んだ瞬間。
 
夢の中に登場したうちのかわいい愛猫が、交通事故に遭うのですが、どうも平気そうなのです。
確かに体の上をタイヤが通ったはずなのに、けろりとした顔でこちらを見ていて、体にも異常が見当たりません。
心配でならない私は、苦しくなさそうな猫の表情に安心するのと共に、そんなはずはないという漠然とした不安に駆られます。
 
そんな夢を見た今朝、ああ、猫が痛がらなかったのは、たぶん事前に痛覚をマスキングされていたからだ、あれは痛いことが分かっても痛みは感じないようにできている、と妙に納得しながら目覚めました。
 
ただでさえ読み終えた本の内容が夢に反映しやすい質な上、あまりにもダイレクトだったので、もう夢だか現だか、よく分からない。
分かっているのは、猫が元気であり、起床時間は大幅にオーバーしていることです。
…どちらかというと、社会的死の匂いを強く感じました。
遅  刻  す  る  …  !
 
好きな作家のデビュー作は、世界観が凝縮されているのに、行間に個人の感情が透けて見える感じが好きで、偏愛しています。
伊藤計画(ほんとは漢字が違うんだけど出せない)の作品は活動期間が短すぎて、デビューにして完成された感はありますが、緻密な構成と繊細な語り口がとてもいいです。特にこの小説は腕の立つ非情な兵士とナイーブな青年の心情のギャップに“萌え”ること必至(何の宣伝だか)。他の作品よりも、作者自身を投影しているようにかんじたら、作者に失礼でしょうか。
次はも一回ハーモニー読み直そうっと。
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